クレジットカード現金化流行の背景
クレジットカード現金化といえば、最近人気が高まっている資金調達法の一つです。
違法性を問われることも少なくない方法ですが、それでも人気が高まっているのには理由があります。
それは、貸金業法の改正に伴って、総量規制が制定されたことです。
これは、貸金業者の貸しすぎ、あるいは利用者の借りすぎを規制するための法律であり、貸金業者は利用者に対して3分の1以上の貸し付けができなくなりました。
総量規制以前の貸金業者では、とにかくたくさん貸し付けて取り立てるという方法がとられており、年収に見合わない金額を借りてしまい、利息が膨らんで破産してしまうというケースも多かったのです。
そこで、年収の3分の1、つまり返済不可能ではない金額を上限とすることによって、貸金業者と利用者の関係を適切なものにしようと図ったのです。
また、貸金業法の改正によって、上限金利は29.2%から20%に変更されたため、これも利用者にとってはよいことであったといえます。
しかし、総量規制によってひとつ困ったことが生じました。
総量規制は年収の3分の1以上を借りられないという規制ですが、ならば無職や専業主婦といった年収がない人はどうなるのかといえば、当然ながら1円も借りられなくなったのです。
このほか、年収が低い人は借りられる額が少なくなりました。
このような人たちは、どうあがいてもまっとうな貸金業者からは借りられません。
そこで、トイチなどの違法金利で貸し付けを行う闇金業者に流れるという事態が発生したのです。
闇金融に対して皆さんが抱いているイメージは、大きく間違ってはいないでしょう。
トイチであれば年利にして3000%を超えるような金利であり、とても返済できるものではありません。
元金はものすごいスピードで膨れ上がっていき、返済は全く不可能になります。
借金のカタにお金を片っ端から吸い上げられ、いろいろな財産も取り上げられ、地獄行きは間違いありません。
消費者金融から借りられず、かといって闇金業者を利用するのは恐ろしくてできないという人にとって、クレジットカード現金化はまさに救世主でした。
クレジットカード現金化は、本人名義のクレジットカードさえあれば、誰でも利用できる方法です。収入がない人でも、信用情報に瑕がある人でも、だれでも利用できます。
現金化業者は貸金業者ではなく、返済はあくまでもクレジットカード会社に行うものですから、違法金利を吹っかけられることもありません。
現金化業者に対していくらかの手数料を支払う必要がありますが、それによって安全に資金を調達することができるのです。
このようなクレジットカード現金化が、貸金業法の改正によって簡単にはお金を借りられなくなった昨今、流行しないはずはありません。
多くの業者や新種の方式が誕生し、クレジットカード現金化業界のにぎわいは以前とは比べ物にならないほどです。